私が鳥なら空を飛んでは、虫をついばんで、ごくんと丸呑みしていたでしょう。
私がうさぎなら、せっかく元気に生えてきた草をむしゃむしゃ食べていたのでしょう。
私がライオンなら、命の尊厳がどうのこうのと考える間もなく、本能のままに草食動物を追い回していたのでしょう。
“こんな人間理解できない“
と、恨みたくなるような人たちも、
もしも私がその人であれば
多分、同じことをする。
そして自分も、誰かをそんな思いにさせているかも知れない。
生まれた時と、場所、環境、種類、外側の要因が違っただけで、命に差は無く、
でも差を感じてしまうのは、私が私という枠の中で生きているからであって、その外側に出てしまったときには、きっと境目なんて解けて癒えてしまうんだろうな。
そう思っていた方が楽な場合がある。
誰かを恨むのは、憎むのは、エネルギーがいるから。そのエネルギーに自分自身が食われてしまうから。