「林檎が赤いわけではない」赤く見える仕組み。

林檎の色って何色?と聞かれたら、多くの方が赤と答えるかと思います。
(緑や青もまじって・・・という芸術的な視点での答え方もあるかもしれませんが今回は赤ということに!)

でも色って、その物体そのものが、その色をしているわけではないそうなのです。

林檎が赤く見える仕組み

 

色は、物体に光が当たって、その光の反射によって生まれます。

なぜ反射して色ができるかというと・・・

光って、実は色んな色を含んでいるのです。

 

例えば、クリスタルに光をあてたり、レンズの縁などを見ると、光が反射して七色に光る様子がみられますよね。

クリスタルに当たった光は、クリスタルの中でばらばらに屈折します。

すると、

それまで1つにまとめられていた光の中の色が別々に現れ、七色になるのです。

 

 

なぜ林檎が赤に見えるのか、に戻ります。

簡単に説明すると、光が林檎に当たると、林檎は赤い色だけを反射して、あとの色は吸収するのです。

 

物体に光が当たったときに、光の中のどの色を吸収しどの色を反射するか。
それによって、異なる色が見えてきます。

色の見え方の個人差

色の見え方も、個人差があるのだそうです。

暗いオレンジ色から明るいオレンジ色のカードをランダムに並べてグラデーションになるように順番に並べてもらう。という実験をすると、

簡単にそれぞれのカードの色の差が見分けられる方もいれば、
ほとんど色の差が分らず苦戦する方もいたりするそうです。

(スマホアプリにも、そういったゲームがあります。ご興味ある方はトライしてみては。結構難しいです。)

 

 

また色盲の場合、多くの人が見えている色とは異なる色に見えています。

これは、先ほどの光の色を感知する力が異なっているために
そのように見えるのです。

 

少し話がそれてしまいますが、海外に人の内臓を見ることができる女性がいらっしゃるのをご存知でしょうか。

その方は、目の前にいる人の内臓の様子を見てとれるそうなのです。

(その方は、その力を医療に役立てることは出来ないだろうかと、医師の道へ進まれたのだそう)

その方の目について説明していた研究者は、

彼女は一般の人の目では感知できない内臓が発する物質を受け取る能力に優れた目をしているのではないか
というような見解をされていました。

 

普段何気なく生活をしていると林檎は赤いものだと思い込んでしまいますが、その色は見る者の目によっても異なるし、そもそも林檎自体が赤いわけでは無く、光の作用でそう見えているだけなのです。

次に、色が持つ力について書きます。

色が持つエネルギー

よく、色占いや心理学的方面から、赤=情熱、青=静寂、など、それぞれ色のイメージ、色が持つエネルギーについて言われますよね。

色が持つ力については、ただの不思議な力という捉え方ではなく、意外と科学的な見方が出来る気がします。

アイマスクをつけて行う興味深い実験

アイマスクをした状態で、その人を赤い部屋、青い部屋のどちらかに連れて行くと、目で見ている訳ではないのに、自分がどちらの部屋に連れてこられたかが、わかる場合があるそうなのです。

これは、色は視覚だけで捉えられるものではなくて、なんらかエネルギー(物質なのかわかりませんが)を発していているということです。

その色が発したエネルギーを体が捉えているから起こることなのだと思います。

 

視覚、聴覚共に不自由であったヘレンケラーは、目が見えないにも関わらず、色を感じていたそうですよ。

この話からも、色は単に視覚だけに働きかけているわけではないことがわかります。

各色の心理的作用

色が持つ、心理的な作用については、それぞれの色に対して「この色にはこういう効果がある」とある程度決められています。

気持ちのコントロールをする1つの方法として、

 

頑張りたいときには赤い服を身につけたり、

落ち着きたいときには、青や黒などを用いたり。

また恋愛でよく言われるのはピンク、マゼンダの色が勧められますよね。

 

ですが個人的にはその作用よりも
自分が好きな色がら受ける、プラスのエネルギーのほうが強いと思っています。

例えば先ほどの

赤=情熱というイメージですが、
ある人にとっては、

赤は活力が湧いてくる色であっても、
またある人にとっては、少し強すぎるイメージであったり、

恐怖の印象を受けたり、様々です。

 

なので私は、もちろんその色が持つ作用は大まかには決まっているとは思いますが、それが全てではないように思います。

自分が心地よいと感じる色を身に着けていてもいいと思いますし、
その日の気分で選んでもいいと思います。

 

ただ、例えばずっと落ち込んでいるような時に、色の力を借りようとするのであれば、

気分で選ぶと暗い色など選んでしまい変化が起こらないので、そういったときにはあえて明るい色を選ぶ必要はあるかもしれません。

 

私はですが、

好きな色を見ているだけで幸せな気分になれたりします。
好きな色というのは、その色の性質が自分の波長に近いのかもしれませんね。

 

林檎が赤く見える人もいれば、赤く見えない人もいる。
赤く見えても綺麗な色だと感じる人もいれば、嫌だと思う人もいる。

 

林檎という物質が、光の中の何の色反射する性質をもっているかというのは、決まった事実ですが、

それが人の目にどの様に映り、作用するのかについては、いくつもの答えがありそうです。

 

色についてこちらの記事でも書いています。

繊細な視点から名付けられた和名の色

日本ならではの色の名について書きました。

ウマレアトリエのお絵かき講座でも色に関する記事を書いてきます。絵を描く際に、まずどんな色を選べばいいのかなどまとめています。今回は林檎の色から始まったお話でしたが、林檎をモチーフにして絵の描き方、色の塗り方もまとめていますので気になる方は合わせてご覧ください。

お絵かき講座