「もしも洞窟で一人ぼっちだったら、ウマレちゃんは絵を描かないの?!」
昔、親に言われました。他人からの評価を意識している娘に気がついたのだと思います。
誰が見てようが、見てまいが、自分がいいと思ったことをする人間でありなさいと。それを楽しみなさいと。
どちらにしても
1人ぼっちでも絵を描きます。でも、見てくれる人がいるのなら、それも良いな。
絵は時間を忘れさせてくれる。なぜだか描いていると手が落ち着きますし、好きな色を見ていると、なんだか良い匂いがする気がして気分もよくなります。イメージを頭の中だけに溜め込んでいると気持ち悪いので、吐き出すことでスッキリします。
絵を見る人がいてくれるから、もっと素敵な絵を描けるようになりたいと思うのも本音です。
昔は孤独で寂しくて、「私がここにいる、私がここにいる、私を見て。」と、叫ぶような気持ちで絵を描きました。これは受け取り手がいるからこそ、願う気持ちです。誰かに見てもらいたくて努力した経験も今となっては、画力向上に役立ったのかもしれません。(かといって、孤独な経験をしなくて済む道があったのなら、画力なんてどうでも良いからそちらを選びたかった。)
もし洞窟で一人ぼっちだったとしたら、そんなときこそ私は絵にすがるのではないかと思います。絵を描くのは良い時間潰しになり面白いので、もってこいです。木の棒でも見つけてくれば、地面に描ける。どこでもできる。
でもやっぱり、未来に期待しながら描いてしまうかも。いつか洞窟を訪れる人が現れたら…。何百年後かに、土に描いた絵を見つけてもらえるかも…。なんて夢を見ながら。