日本画には使う絵具は鉱物や土を砕いた粉末を溶いて使います。昔の人は石やレンガを砕いて
絵具にしていたそうです。
現代では実際の鉱物や土に加えて、
人工的に作った顔料も使われますが、
やはり本来の、鉱石そのものを
絵に使うのはなんだか贅沢な気持ちにさせられます。
Contents
日本画の絵具の魅力
日本画の絵具について
詳しい説明をお話する前に、
まずは日本画絵具の魅力について書きたいと思います。
日本画絵具はその他の画材に比べ独特です。
その特性を好む人にとっては
唯一無二の画材となるのだと思います。
●美しい色彩
日本画絵具の色合いって、
とっても独特で美しいんです。
鉱石そのものが絵具として使われるので、
こう、なんといってらいいか、
曖昧で絶妙な色が
すごく素敵なんです。
その独特の色合いをみているだけでも、
古風な雰囲気がして引き込まれます。
では、日本画絵具について、書いていきますね!
●日本画絵具の特徴
日本画絵具は、
鉱物や石、土などをもとにして
作られた絵具で、
色の元になる粉末を、
自分で溶いて使います。
溶く際にも、膠という
動物から作られた画材を使います。
色の粉末を画面に定着させる、
糊の役目をするそうです。
現代では、植物性のグルーを
使うこともあります。
●岩絵具(いわえのぐ)と水干絵具(すいひえのぐ)
日本画の絵具には、
大きく分けて2種類あります。
1つは鉱石を砕いた岩絵具(いわえのぐ)。
2つ目は土から作られる、水干絵具(すいひえのぐ)。
岩絵具は
さらさらとした砂のような粉末で
売られています。
同じ色にもさまざまな粒の大きさが
そろっていて、
用途に合わせて選びます。
珊瑚や水晶など、
良く知る馴染みのある鉱物もあって
画材として売られているので感動します。
水干絵具は
泥がパラパラと
固まったような状態で
瓶入りで売られています。
使う際には、
さらに細かく砕いて使います。
どちらの絵具も、
先程書いた膠と
水と合わせて溶き、使います。
上が岩絵具。下が水干絵具です。岩絵具に関しては初心者キットの商品があったので、初めての方にはわかりやすくていいのではないかな。
●和紙や絹に描く
日本画は和紙や、絵画用の絹に描きます。
そのまま描くと、とてもにじむので、
描く前の下準備として、
ドーサ液という液体を塗ります。
ドーサは膠に明礬を混ぜたものだそうです。
また、種類によっては
既にドーサが引いてある和紙もあるので
確認してみてください。
また画用紙にも、
ドーサを引けば描けるそうなのですが
せっかくの日本画なので、
和紙を使った方がその繊細さも活かされるかと
思います。
和紙のイラストボードも売っているので、
手軽に楽しみたい場合は
そういったものを使っても
いいですね。
最後におさらい
★日本画絵具は鉱物や土などがら作られる
★岩絵具と水干絵具がある
★一般的には、にじみ止めのドーサを引いた和紙や絹に描く
岩絵具は鉱石が元になっている為か、描いた画面を斜めから見ると、キラキラしていて綺麗なんです。なんだか贅沢な気分になれます。また水干絵具の美しい発色と、独特の描き心地は、他の絵具にはない魅力です。