下絵を別の紙やキャンバスに写し取るトレースの方法をご紹介します。トレースする方法を知っておけば、好きなイラストを簡単に写したり、作品作りも綺麗に仕上げられるようになります。
Contents
どんな時に使う?トレースとは
描きたい絵の図案を写し取ってお絵かきを楽しんだり、
自分がメモのようにザザッとコピー用紙等に描いた下絵を
本番の紙に写し取りたいときなどに便利。
図案を写し取る場合は自分では絵が描けなくても、雑誌の切り抜きや、好きな画家のイラストなどを写し取って色塗りだけ楽しむこともできます。
やはりいきなり本番用の紙の上に下絵をあれこれ書いてしまうと作品が汚れてしまうので、綺麗な作品を仕上げるためにも、一度別の紙に下絵を描いてそれを写し取るという段階を踏むんです。本番の紙の上で、絵柄の構図やらを考えつつ、書いては消してを繰り返しているうちに紙が傷んでしまいます。
トレースのやり方
トレースする方法は、アナログ的なやり方から最近ではデジタルに力を借りて行う方法などあります。
窓を使う
まずはごくごくシンプルな方法から。
写し取りたい元になる絵と、写す紙を重ね合わせて窓に貼ります。太陽光を利用して紙を透けさせて写す方法です。
子供の頃にやってみたことがある方もいるのでは。
ただこの方法の難点は夜はできないということ。
(夜でも室内に窓ガラスがあれば、背面の部屋の明かりをつけて透けさせることができるかも)
★ワンポイント:窓に貼ったり、元絵と本書き用の紙を重ねて貼るときにはマスキングテープを使うといいですよ。セロハンテープだと粘着力が強くて剥したときに作品が破け台無しになることもあるのです。マスキングテープは穏やかな粘着力で張って剥せるのが魅力のテープ。また、紙の質にもよると思うので心配な方はマスキングテープを一度何かに貼り付けてから剥し、粘着力を落としてから使うのも良いと思います。
カーボン紙を使う
カーボン紙を使えば、元絵なぞるだけで簡単にトレースできます。元絵の下にカーボン紙を敷いて、ボールペン等で元絵をなぞるだけ。
カーボン紙は筆圧をかけた部分に色がつくようになっているので写し書きが簡単なんです。
自作カーボン紙
カーボン紙は自作することもできます。
元になる絵の裏側を濃い(やわらかい)鉛筆で塗りつぶします。HBだとちょっと薄いかも。Bくらいはあると良いと思います。(ちなみに私は6Bとかでやってしまう)
塗りつぶしたらその面をティッシュペーパーでこすります。このようにしてこすって馴染ませておくと、隙間なく鉛筆が表面に乗るので綺麗に写し取れます。
元の絵を汚したくない場合
雑誌や図案集などのイラストを写すとき、切り抜き抜きたくない場合もあると思います。ましてや裏を鉛筆で塗りつぶすなんて嫌!!という場合はトレーシングペーパーが大活躍。
雑誌や図案の上にトレーシングペーパーを重ねて絵をなぞります。トレーシングペーパーは半透明なので下にある絵が透けて見えるのです。
なぞり終わったら、トレーシングペーパーの裏を先ほど同様に鉛筆で塗りつぶします。
あとは本番用の画用紙等に重ねてもう一度絵をなぞればトレース完了です。
もちろん裏側を鉛筆で塗らず、市販のカーボン紙をつかってもいいです。
トレース台を使う
トレース台は電気で光るようになっている台のこと。窓ガラスに絵を貼って太陽光で紙を透かした方法と同じ原理。トレース台を使えばわざわざ窓ガラスに向かって描かなくても、台の上で済みます。最近画材屋さんに行くと、トレース台も進化しているのです。昔は結構厚みのあるなかなか保管にも場所をとりそうなものだったのですが、最近タブレット型のものがあるんですよね。
薄くて小さくてなんて便利なの!
これなら保管するにも邪魔にならないし、夜でも作業できるし繰り返し使えます。
お絵かきソフトを使う
下絵をお絵かきソフトで作成したり編集してしまうという方法もあります。下絵ができたらプリンターに画用紙をセットして印刷。この場合はインクジェットよりもレーザープリンターがいいとおもいます。レーザープリンターの場合、水にぬれても線が滲まないのでおすすめ。
最後におさらい
★作品を綺麗に仕上げたいときや、図案を写し取りたいときにはトレースする
★カーボン紙、トレーシングペーパー、トレース台、ソフト、などトレースに使えるグッズは色々あるので自分にあった方法で挑戦しよう
絵を考えて描くのは苦手だけど、絵や、図案が好き、塗り絵が好き、という方も多いと思います。トレースができると下絵を自分で考えなくても、身近なものからイラストを写し取って楽しむことができますよ。
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